簡単にできる「論理的に」聞こえる話し方(実例付き)
話が論理的ではないと馬鹿にされたことがある。
それは非常に辛いだろう。胸がもやっとするかもしれない。
だがしかし、本当に論理的であるかどうかはさておき、論理的に思えるような話し方はそこそこ簡単だ。もちろん、話している内容に筋道が通っているに越したことはない。
今回は、外資系コンサルタントの友人から聞いた、論理的に思える話し方を説明する。ぜひとも参考にしてほしい。
論理的な印象を与えるためのポイント
それでは論理的な印象を与えるためのポイントを順に説明していく。
- 文章の中に数字を入れる
- 一文を短くする
- なんの話をするか前もって言っておく
- 伝えたいことは3つまでにする
一応、簡単な順にしたつもりだ。それでは紹介していこう。
文章のなかに数字が出てくる
これは非常に簡単なのではないか。実は、数字が出てくるだけで話や文章の印象がグッと引き締まる。
例:
数字なし:数年前から始まったアベノミクスにより、株価が上昇した。
数字あり:2012年12月から始まったアベノミクスにより、株価が2倍になった。
どうだろうか、印象としては下の文章のほうが論理的というか、ちゃんとした文章のように思えるのではないか。人になにかを訴求するとき、数字を混ぜるのは広告などで昔からよくある方法である。今回は活字で表現したが、話でも非常に有効な方法である。
一文一文が短い
簡潔に、分かりやすい短文を積み重ねると、それだけで印象がよくなる。以下がその例である。
一文が長い:~~が~~で、~~だったので、でも~~は~~で、なので~~は…
一文が短い:~~は~~です。理由は~~が~~だからです。
下の方が分かりやすいのは明らかだと思う。
例え話している内容が論理的でなくても、一文が長いよりかは短い方が明らかにいい。
特に「~~で、~~で、~~で」と繰り返す人が多少いる、これは絶対に止めよう。完全にマナー違反だ。これをしてしまうと、責められてもしょうがないかもしれない。
深く考えずに、「結論はAです。理由は2つあります。BとCです」と言うだけで驚くほど印象があがる。ぜひ、試してみてほしい。外資コンサルの友人は、これができるだけでコミュニケーション能力は十分高い、と言っていた。
この記事の下の方に練習方法を書いておくので参照してほしい。ちょっと気を付けるだけでできることで、無駄にネガティブな感情を抱かないでほしい。
「今から~~について話します」
何か話をする前に「今から~~について話します」と言おう。もちろん、話の最中で、なんの話をしているか共有できている場合は別だ。全体像を最初に話すことで、分かりやすくなり、印象がよくなる。
ここから派生して「今から~~について話します。考えなければいけない点は2つで、AとBです」と言えるようになれば非常に分かりやすい。
そもそもだが、「相手と~~の話題について共有できている」という考えがこちらの勘違いであるかもしれないという、いわゆる自責の考え方が身についていない人は、あまり魅力的ではない。
一回の話で伝えたいことを3つ以上入れない
まず、3つというのはあくまで目安の話だ。3つ以上でもいいが、少ないに越したことはない。重要なのはあれもこれもと話を詰め込まないことだ。
延々と話し続けて、何が言いたいのか分からない。これが最もよくない。当然と思うかもしれないが、何か話す前は何を話すか決めて、準備しなければいけない。もちろん、最初から完璧にできる人はいない。準備するのを忘れたり、準備不足だったりするかもしれない。しかし、回数を重ねるごとに確実によくなる。上司に怪訝な顔をされても気にしてはいけない。
論理的に話すための練習方法
論理的に話すためにおすすめなのはゼロ秒思考のメモ書きだ。
何か話す前にささっとメモ書きをして台本を作っておく。
結論を明確にし、理由をならべ、端的に発言できるようにしておく。可能なら数字も入れる。
闇雲に上にあげた「今から~~の話をします」などをリピートするだけでもいい。まず最初は慣れることが大事だ。
個人的にだが、「論理的ではない」とか「論理的に説明してくれ」とか言ってくる人の論理的という意味は単に「分かりにくい」という意味でしかない気がする。相手の言っていることをくみ取る努力を一切しないコミュ障もいる。無論、分かりやすくする努力をこちらも怠ってはいけないが、それは改善すればいいことで、自分を責めることとは一切関係がない。気にせず、メモ書きで改善をしていこう。
今回紹介したノウハウの理解を、より深めたい人には以下の書籍が非常にお勧めだ。
頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方 (ワニの本)
- 作者: 赤羽雄二
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さいごに
コミュニケーション相手に安心感を持っていない、自分に自信を持っていない、そんな人は支離滅裂なことを言いがちだと私は思う。つまり、頭が悪いとか、そういう問題ではない。上記の書籍の著者である赤羽氏は「コミュニケーションを気にしすぎてはいけない」という風に結論を出している。同感である。
他人からの指摘も重要だが、それはたいていの場合、その場でただ思いついただけのことで、的はずれであるかもしれない。気にしすぎて、今回紹介したポイントを抑えられないことは避けよう。
「論理」というものの理解を深めたいならこの本が非常におすすめである。
「実は自分は論理的ではなかった」と目から鱗が落ちること間違いなしの本だ。
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赤羽氏の「速さは全てを解決する」のレビュー記事である。仕事をするうえで抑えなければいけないポイントをまとめた。
論理的である前に、 まず自分の心構えから正そう。