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【実例つき】ETFなどで分配金を再投資する際は『実質的な』信託報酬に注意

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投資信託には公開されている信託報酬と、自分で計算しなければいけない信託報酬があります。

 

分配金がない投資信託の場合は、公開されている信託報酬だけでいいのですが、分配金が発生しているときは要注意です。税金が発生するため、あなたが思っているより『実質的な』信託報酬が高いかもしれません。

 

この記事では、その税金を踏まえたうえでの簡単な計算の仕方、そして投資信託の選び方を説明していきます。この記事を読んで、損をしない投資信託を選びましょう。

 

 

 

分配金再投資と信託報酬とは

認識を合わせるために、「分配金再投資」と「信託報酬」について軽く説明していきます。

分配金再投資とは投資信託でもらったお金を、また投資に使うこと

投資信託を持っていると分配金というお金がもらえることがあります。これは投資信託の一部解約です。

例えば、100円の投資信託を所持していて、10円分配金がでると、投資信託の価値は90円となります。その分配金10円で、また90円の投資信託に投資すると、90円+10円=100円となり、元の金額に戻ります。

 

参考:「改めて今、分配金について日興アセットマネジメントがお伝えしたいこと」https://www.nikkoam.com/files/fund-academy/nikkoam-message/pdf/message_2.pdf

信託報酬とは投資信託を維持する手数料

信託報酬とは金融機関が、その投資信託を維持する手数料です。

例えば100円の投資信託に1円の信託報酬がかかると、投資信託の価値は99円になります。

これはあなたの資産が減っているということです。ですので、金融機関は信託報酬以上の価値を投資で生み出さなくてはなりません。

 

私が主張する『実質的な』信託報酬とは

『実質的な』信託報酬とは信託報酬以外にも、信託報酬と同じように、あなたの資産が減ってしまう要素があるということです。

大部分を占めるのが分配金再投資にかかる税金です。以下では実際の商品例で簡単に説明していきます。

 

実際の商品例①MAXIS海外株式と②外国株式インデックスe

例えば以下のETF投資信託を考えます。①がETFで②が投資信託です。両方ともMSCI-kokusaiという指標に連動します。ですので、同じ値動きをするはずです。

 

①MAXIS海外株式(MSCIコクサイ) 信託報酬0.27% 分配金あり(年、約1.8%)

MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信 | 投資信託なら三菱UFJ国際投信

②外国株式インデックスe 信託報酬0.54% 分配金なし

外国株式インデックスe|三井住友トラスト・アセットマネジメント

 

以上の説明では、①より、②のほうが手数料が高いので①のほうが良い投資信託のように思えます。

しかし、①では分配金が発生しますが、②では分配金が発生しません。これが後々、②のほうが優れている投資信託という理由につながります。

 

分配金を受け取ると税金が発生する

分配金を受け取るとき、およそ2割税金が発生してしまいます。①のETFの分配金は1.8%なのでその2割、1.8%×0.2=0.36%が税金として取られてしまいます。また、再投資できる分配金は1.8%-0.36%=1.44%です。

この状態で分配金を再投資すると、1.8%のお金が無くなった後、1.44%のお金が戻ります。1.8%-1.44%=0.36%の税金の部分は戻りません。

 

①と②で実際に年間でなくなるお金は

ここで、改めて①と②で年間に、税金や手数料でなくなってしまう金額(『実質的な』信託報酬)を考えましょう。

①・・・信託報酬0.27%+税金0.36%=0.63%

②・・・信託報酬0.54%+税金0%=0.54%

つまり、分配金の出ない②のほうが優秀です。投資信託の価値が減りにくいことを示します。

 

さいごに

ETFは確かに素晴らしい商品なのですが、現状あまりおすすめできません。分配金再投資をする際、必ず税金がかかってしまって、従来の投資信託より損をする可能性が高いからです。

そして、上のようなことを営業の方々はお客様に教えていらっしゃるのでしょうか。私がお会いした方は教えてくれませんでしたが…

また、ETFは信託報酬が安いという触れ込みですが、監査費用が高い。ざっと調べただけでも投資信託の10倍します。

やはり、自分の財産は自分で守るべきということなのでしょう。

 

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