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【書評】「速さは全てを解決する」は何度も読み直したくなる

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仕事の量が自分とあまり変わらないはずの同僚が先に帰る姿を見るとどこか悲しくなる。

 

そういう人はそこそこいるだろう。
私もそんなに仕事が速いほうではない。むしろ、遅い。

この間、急に退職した先輩の仕事を引き継いだ。引継ぎは十分ではなかったし、先輩はやっていなかった仕事もすることになったというのもあるが、先輩は10時間で終わらしていた仕事を、私は50時間かけていた。

 

そこで、自分の仕事のやり方を見直すため、ゼロ秒思考でおなじみ赤羽さんの「速さは全てを解決する」を読むこととした。試して効果が出た部分をご紹介したい。

 

まずは基本を徹底する

当たり前だが、必殺技のように一気に仕事が速くなる方法はない。基礎の積み重ねで仕事は速くなるのだ。基本を徹底することにより、様々なシチュエーションで速く仕事を済ませることができる。

 

①最初に全体像を描く

全体像とは、自分の仕事の目的やどういう成果を出すための仕事なのかを知り、どういう段取りで行うのかというものである。段取りの優先順位がついてるとなお良い。自分の時間や体力をつぎ込むところを把握しておくだけでも効率的になる。

 

全体像が描いて一つのことに集中する

仕事が遅くなる理由に「自分の仕事に集中できない」というものがある。様々な人が連絡してきたり相談してきたり、自分がなにかに対応しなくてはいけなくなったり、別の仕事が急にできたり、身に覚えがある人は多いだろう。しかし、そういう風にすると集中した時間が細切れになり、生産性が下がる。さらに後回しにすると、収集がつかなくなりがちだ。ここで、描いた全体像の中で、自分は今どこにいて、どのステップを終わらせなくてはいけないか、今の仕事の目先のゴールはどこかを把握し、その一つに集中する。そうすることで、高い生産性を保てる。こまめに仕事を区切ってはいけない。

 

一つのことに集中するために、例えば付箋を手元に常備しておいて、こまごまとしたtodoを把握できるようにしたり、使ってない会議室に一人でこもるのも有効だろう。7分タイマーもおすすめだ。

 

 

akkeyplus.hatenablog.com

 

 

全体像を描くために人に遠慮なく聞く

分からないことがあったら遠慮なく周囲の人に聞いたほうがいい。仮に嫌な顔をされても馬鹿にされても、全体像を描けないよりは100倍マシである。後々、知らないということが発覚するほうがまずい。

 

②好循環を作る

勝手に仕事の質が上がり、勝手に早く進んでいくような仕組み作りも重要だ。例えば、部下をほめるクセをつけておくと、部下が頑張る。「言われたことだけやっておこう」という受け身な姿勢から、「もっと貢献しよう」という主体的な姿勢に変わる。そうなると、もしかしたら自分のうっかりミスを補完してくれるかもしれない。上司とコミュニケーションがとりやすい職場はそれだけで非常に強い。

 

他にも、ほかの人にものを頼む際、事情をちょっと話すようにしておく。すると相手がこっちが想定していた以上のものを提案してくれるかもしれない。例えば、他事業部のキーパーソンと親密にしておき、こちらの内情を明かすことで、事業部間の誤解がなくなり、連携の質が上がる場合もある。

 

こうした、「かもしれない」というのを想定し、コミュニケーションにひと手間加える。それだけで仕事は早くなる。

 

③できるものは全て前倒しをする

もちろん、全体像が把握できてることが前提である。できることを全て前倒しすると心にゆとりができる。ゆとりがあればストレスが減り、ミスも少なくなる。のびのびと仕事ができる。結果、仕事が速くなる。
なにかを先んじておくと、何かあったときに対処する時間も増える。自分の認識との食い違いもなくなるかもしれない。そして、差し戻しや二度手間も減るかもしれない。

そして、数か月に一度、仕事全体の段取りを見直す。前倒しする順序や前倒しすることによる影響を見直して分析してみる。この積み重ねにより、最短のルートが判明する。

 

「速さは全てを解決する」にはその他、様々な基本原則が書いてあるがこの記事ではこのあたりにしておこうと思う。

 

一歩進んだノウハウも載っている

「速さは全てを解決する」の素晴らしい部分の一つは、何冊ものビジネス本の内容が1冊になったかのように濃厚なところである。基本原則、姿勢以外にも「思考スピードを上げる方法」や「速さを徹底的に追求したノウハウ」も載っている。

 

高速の思考術としておなじみのゼロ秒思考

この本にはゼロ秒思考の方法から仮説思考、ゼロベース思考、思考を深堀する方法、問題解決の方法まで広く、そして分かりやすく書かれている。

このブログでもゼロ秒思考についてはたびたび触れているが、これは本当におすすめである。

 

ゼロ秒思考の感想についてはこちら。

 

akkeyplus.hatenablog.com

 

ゼロ秒思考のやり方は本当に簡単である。

A4の紙を横向きにして左上にタイトル、右上に日にちを書く。そのあとに、タイトルについて思ったことをそのまま20~30字、4行ほど箇条書きしていく。以上のことを1分でやる。一日10枚もやっていたら、3週間ほどで確実に変化を感じることができる。

 

ゼロ秒思考の詳しいやり方についてはこちら 。

akkeyplus.hatenablog.com

 

 

単語登録を200~300ほどしておく

「速さを徹底的に追求したノウハウ」の一例としてパソコンの辞書に単語登録を200~から300ほど登録する方法もご紹介したい。

例えば、「よろ」と打って変換したら「よろしくお願いします」と変換されるように設定しておく。「おせ」の変換で「お世話になっております」と出るようにする。一見、そこまでやらなくてもいいんじゃ…と思ってしまいそうだが、1秒かかることを0.2秒で済ませると生産性は5倍になる。実際に私もやってみたが、速い上に、こうした変換を繰り返してテンポよく仕事が進むと気持ちいい。まだまだ私は100も単語登録してないので、今後もどんどん単語登録していこうと思う。

 

さいごに

「仕事は速いほうがいい」から「仕事は速くなくてはならない」に社会がシフトしてる気がする。長時間労働への風当たりは今後どんどん強くなっていくだろう。副業がもっと身近になったら、会社の仕事を早く終わらせる必要性が出てくるだろう。今後、簡単な仕事はAIに置き換えられていくので、勉強したり、スキルアップのための時間が必要なることは明白だ。いかに短時間で仕事を効率的にこなせるか、今後は「生産性」がこれまで以上に重要になる。きっとこれまで以上に「仕事が速い人」の価値は上がっていく。

 

 

速さは全てを解決する 『ゼロ秒思考』の仕事術

速さは全てを解決する 『ゼロ秒思考』の仕事術